「彼に依存してしまいます」「彼女に依存してしまいます」といったご相談が増えてきました。
依存の気持ちをどうするか、というのは確かに大きな問題ですよね。
依存心があるから、
- 相手とうまく心の距離を保てない
- 許せないことも許してしまう
- 何が正しいのかわからず、正常な判断が下せない
- 楽しいはずの恋愛が、苦しいものになってしまう
となり、恋愛がうまくいかなくなってしまいます。
依存心については、すでに記事を書いていますので、ご査収ください。
>次こそ依存した恋愛関係にならないために気をつけたい、たった1つのこと
ただ今回は上記を踏まえながら、もう一度、依存ということについてみていきたいと思います。
なぜ依存してしまうのか
なぜ依存してしまうのか。これはやはり、自分に自信がないからだと思います。
- 自分の判断に責任が持てない
- 自分を大切にしてもらえないと、自分を保てない
- 自分を守ってもらえないと、不安だ
- 誰かに依存していると、自分に疎外感が生まれない
などの理由から、相手に依存してしまいます。
自信がないために連絡を逐一欲しがったり、相手が何をしているのか知りたがったり、特定の行動を制限したくなったりと、相手を把握しておきたい心理状態になるわけですね。
これはもう心のバランスが悪い状態ではありますが、ただ、恋をしているわけですから、大なり小なり、こういった感情を持って当然です。持つこと自体は悪くないと思います。
人間はそんな聖人でいられるものではないですからね^^;
嫉妬や不安からくる疑いなどが、心の中から完全になくなるように努力するのはかなり難しいです。
ですから、心の中から自分の不満を完全に消し去ろうとしないことです。
そういったことを努力でどうにかしようとすると非常に不満がたまり突然、爆発することになるかもしれません。
したがって、重要なのはまず、心の中から不満を消し去ろうとするのではなく、心の中にある不安とうまく付き合っていくことです。
これが依存しないために必要な心のバランスの保ち方といえるでしょう。そして心のバランスを保ちながら、少しずつ自分に自信をもたらすことで、依存心も改善していくはずです。
心のバランスの保ち方
まず、心のバランスの保ち方ですが、仮に心の容量を10だとすると、依存している状態は相手のことが9、自分のことが1になっていると思います。このイメージをもってみてください。
相手のことに9まで行ってしまっていると、当然ながら自分は苦しくなります。
イメージすることで、自分がどういう状態か直感的にわかりますよね。
このバランスをまず5対5ぐらいまで持ってくるイメージを保ちましょう。
相手のことも意識しているけれども、自分のことも十分に意識している状態です。
最終的には、自分が6で相手が4ぐらいの状態まで持っていけると良いと思います。
このイメージってとても大事なんですよね。
相手に甘えていたり、相手に助けてもらいたいと思っていたり、相手に構って欲しいと思っていると、このときの精神の依存状態は9まで高まっています。
このときに、仮に助けてもらえなかったり、構ってもらえなかったりすると、この依存心が怒りに変わり、相手を責めてしまいます。
これは相手に心を置きすぎだからなんですね。
つねに意識を自分が6、相手を4という程度にとどめておくと、たとえば相手があなたを不安にさせるような発言をしたり、相手に振り回されているように感じたとしても、自分のペースを維持することができます。
自信を持つには
次に、自分に自信を付けるための方法ですが、一つは「恋人と別れた」ということで、自分自身が過剰に落ち込んだり、自己否定したり、後悔したりすることをやめることです。
「そんなことを言われてもやめられません」
と思われるかもしれません。
しかし、先ほども申しましたが「完全にやめる」ということを求めたいわけではありません。
落ち込んでしまったり、自暴自棄になるのは仕方がないと思います。
ですが、例えば自分自身が悲劇のヒーロー(ヒロイン)になりきってしまったかのように「可哀想な自分」に酔っていることはないでしょうか?
- 誰かに励ましてもらいたい
- 誰かに甘えさせてもらいたい
- 私ってなんて不幸なんだろう
- いまこの世界中に私以上に可哀想な人はいない
- 私は決して立ち直れない、いや立ち直りたくない
- 私がこんなに苦しんでいることを、恋人にも見せつけたい
- 前向きになりたくない、苦しいままでいたい
といった自分自身のエゴが湧き上がっていませんか?
あなたは確かに、辛い目にあっていると思います。
しかし、必要以上に悲しんだり、苦しんだりして、不幸をさらに過剰に感じるよう努めていませんでしょうか?
そんな「可哀想な自分」を演じてはいませんか?
もしそんな自分を感じるようであれば、それはいまもう、この瞬間からやめることができます。
「必要以上に悲しむのはやめよう」
「可哀想な自分に酔うのをやめよう」
「前向きに考えよう」
そう考えてみるだけで、自分の心は変わっていくはずです。
不幸な自分をやめたら、大人の自分になれる
不幸な自分をやめたら、どこか冷静になっている自分自身を感じませんか?
この冷静な状態になると
- 冷静になったら、復縁ができなくなる気がする
と、考える人もいるようです。
つねに積極的に復縁について考えていないと、復縁ができないような強迫観念があるわけですね。
こういった人の場合、冷静になってしまうと、とても落ち着かないようです。
ですからまた、すぐにテンパってしまい、「可哀想な自分」になりだします。
しかし、焦ったり、可哀想な自分になったところで、復縁はできません。
むしろその意味では、復縁成功率は下落するでしょう。
大事なのは、そういった「復縁がしたいという見せかけだけのポーズ」をやめることです。
焦ったり、復縁にがんばっているような態度を見せても、復縁はできません。
そんなことよりも、相手からみて「あ、大人だな」「変わったな」「落ち着いているな」と思ってもらえた方が、復縁できるに決まっています。
内心は自信がなかったり、不安だったりするのは当然です。
ですが、できる限りその不安な心と同一化せずに、「可哀想な自分をやめる」ことに意識を向けてみてください。
すると、不思議に落ち着き払った自分が現れるはず。
その静かな自分が不安定なので、また「可哀想な自分」に戻りたくなるかもしれませんが、そこをこらえて、大人な自分を保ってみてください。
そしてその自分のまま、仕事をしたり、人と会話をしてみましょう。
恋人と別れて辛いかもしれませんが、それを受け入れながら、前向きでいられる自分を感じませんでしょうか?
可哀想な自分から離れることで、完全に自分の自信を取り戻せるわけではありませんが、少なくとも「自信がない自分」からは距離を置くことができます。
このようにして距離を置くことで、少しずつ自分らしさを取り戻すことができます。
これら2つの方法で大事なのは結局、相手との距離を適切に保つこと。そして、自分自身の心の中の距離を適切に保つこと。にあるわけです。
なぜ依存してしまうのか、の根本的な理由は、相手との心の距離を適切に保てないことに問題があるわけですが、忘れがちなのが自分自身の心の中との距離です。
自分自身を過剰に卑下したり、過剰に評価したりするなど、自分を見失ってしまうと、自分との心のバランスが崩れてしまいます。
このバランスの崩れが失恋につながっていきますので、自分がいま、自分の心の無駄なレッテルを貼り付けていないか、よく観察をしてみることをお勧めします。
相手によってはわざと依存させてくる
「それほど依存体質ではないはずなのに?」という方が、相手に依存をしてしまった場合、結局のところ相手が構ってちゃんだったり、あるいは逆にあなたに極度に無関心だったりと、相手にも大きく問題がある場合もあります。
ちゃんと愛してくれる実感をもたせてもらえない相手の場合は、あなたがどのようにしても幸せになれません。相手を教育し、しっかりとあなたを大切にしてくれるようになれば良いですが、人は生まれながらにいろいろな性質を持っていますから、必ずしもそのようにうまくいきません。そんな場合は、無理に復縁を目指さないということも手です。
相手を大切に思うこと、愛することも大事ですけれど、相手に没頭しすぎて、自分を大切にしないというのは問題です。
繰り返しになりますが、恋愛は相手と自分の心の距離を適切に保つことで成り立ちます。
相手も大切にしつつ、そして自分も大切にすることを忘れないようにしましょう^^