引き寄せの法則で復縁を目ざしているけど、うまくいかない人へ

 

引き寄せの法則というのは、最近ではもう“スピリチュアル”という

カテゴリーの枠外に出るほど一般化してきたように思います。

 

一般的な理解としては、

  • ポジティブな行動をとれば、ポジティブな報いがあり
  • ネガティブな行動をとれば、ネガティブな報いがある

といったところだと思います。

 

すごくシンプルなので簡単に実践できそうです。

しかし、これが意外に難しいのは、

自分の意志とは反してつい、

ネガティブな行動をとってしまいがちだということですよね。

 

今回はこの、引き寄せの法則を別の言葉で説明することで、

さらに理解を深め、簡単に取り組めるようになってもらえればと思います。

 

仏陀の教えにも「引き寄せの法則」があった

そこで今回、例として取り上げたいのは仏陀です。

本名はゴーダマ・シッダールタ。お釈迦様のことですね。

 

世間ではあまり知られていなくて、誤解されているのですが、

実は仏陀は「神様なんていないよ」と言った人なのです。

それどころか「前世や生まれ変わりもあるかどうかなんてわからない」

とまで言っています。

「そんなわけのわからないものにすがるくらいなら、

いまを精一杯生きなさい」という主張をされています。

 

神様などのスピリチュアルな存在に身を任せようとせずに、

自らを律することで、豊かな心と生活がやってくると説いたのです。

 

ですから、いま日本人が信じている「大乗仏教」などは、

仏陀の教えとはまた異なる仏教なんですね。

仏陀の教えに近い原始仏教とはまた違うものだと覚えておいて下さい。

 

縁起こそ引き寄せの法則

さてこの仏陀ですが、仏陀が信じていた法則が一つだけあります。

それがいまでいう「引き寄せの法則」です。

 

仏陀はもちろん、そんな現代的な言葉を使わずに、これを

「縁起」と名付けて説明していました。

これが人に働く唯一の法則だとしているんですね。

 

縁起とは何か

仏陀がまず考えたのは「無常」ということです。

この世において「絶対に変わらないもの」「つねに同じもの」は存在しない、

ということです。

 

人は必ず死にますし、建物はいずれ老朽化します。

地球も姿を変えていっています。

失恋で言えば、人の気持ちの移り変わりによるものです。

 

ではこの無常の世の中で、

  • 「変わってほしくない」
  • 「このままでいたい」
  • 「こうでないといけない」

と、この無常に逆らうこと。

これが苦しみの原因だと説いたのです。

 

無常であることを、無常であると受け入れることができれば、

苦しみは発生しません。

ですが、その無常を受け入れられないと、苦しみが生じるのです。

 

とはいえ「じゃあ無常を受け入れます」とはいきませんよね(笑)

そこまでいきなりできるなら、もう仙人といってもいいでしょう。

 

ですから仏陀は、苦しみの根源を探ることを勧めています。

苦しみの根源を知ることができれば、苦しみを消滅できますから、

無常を受け入れられるようになるのだと。

 

そしてこの苦しみの根源を探ることを「縁起」と言っているのですね。

 

縁起とは何か

苦しみというものが、何の原因もなく発生するはずがないですよね。

 

苦しみには、必ずなんらかの原因・条件(因縁)があります。

そして、その原因・条件(因縁)がなくなれば、苦しみも消えるはずです。

 

これが縁起の根本的な考え方です。

 

ここまで読んでこられて、「これのどこが引き寄せの法則なんだ?」と

思われたかもしれませんね。

 

しかしまさにこの縁起の考え方は、引き寄せの法則そのものなのです。

 

いまあなたが苦しんでいるのは、失恋という原因があったからです。

これによって苦しんでいるのです。

 

この縁起を解決するためには、

  • 復縁を諦めてしまうか
  • 復縁するために努力するか

の二つしかありません。

 

この縁起の法則によれば原因があるから、結果があるのです。

つまり、復縁のために取り組むことで、結果が結びついてくるということです。

 

引き寄せの法則として考えますと

「ポジティブに考えなきゃ」「ネガティブな行動をしてはダメだ」

などと、頭でっかちの考え方にどうしてもなってしまいますよね。

 

しかし、縁起で考えるととてもシンプルです。

復縁するための行動を、ただひたすら行っていくだけです。

 

ポジティブとかネガティブとか考えるまでもなく、

原因があるから、結果が出てくるのです。

ですから「復縁に結びつかないことは止めようぜ」と仏陀は言っているのです。

 

犀の角のようにただ独り歩め

宗教というと「祈ることで神の助けを得るのだ」と、

スピリチュアルなことを言っていて日本人には難しいですが、

仏陀はもっと現実主義者であり、論理的です。

 

いるかどうかも分からない神様の力を借りたりするのではなく、

自分を信じて、真面目に復縁に取り組めば、

「原因があって結果がある」という縁起の法則が働きます

と、こう言っているんですね。

 

「ブッダのことば」という有名な昔の教典があります。

ここには上記のことを端的に現したことばが、次のように書かれています。

 

「貪りと怒りと愚かさを捨て、もろもろのしがらみを断ち、命が尽きるのを恐れず、犀の角のように、ただ独り歩め」